自分年金のつくり方(投資編)

年金のつくり方(投資編)

老後の資金つくりといえども、投資は、あくまでも資産を増やすための「道具」。道具ですから、正しく使わないと、ケガをすることもある。初心者向けにも使うことができる「道具」は、安心・安全という意味ではないので、その道具の使い方を再確認しておきたい。

ニュージーランドは、世界とリンクしている会社が少ない分、世界の動きとは違う動きをしているともいえる。仮に世界的な金融危機が起こっても、大きく影響されることが少なく、下がる率が低い、戻るのも早い、安定している市場といえる。

国内大手の通信企業Sprak NZで考えると分かりやすい。仮に国外で通信トラブルがあっても、国内では大きなトラブルにはならない。株価にも大きな変化がないということになる。ただ、より大きく増やしたい人には不満が残るかもしれないが、安全で資産が増える率が大きいといえる。


<オススメ>

上場している企業に投資をするETF(Exchange Traded Funds:上場投資信託)は、ファンドマネジャーが選んで用意しているファンドなので、アジアや新興国など国内外のさまざまな投資先に分散投資できるので、オススメ。元本が保証されている訳ではないが、過去の記録からも利回りが5%以上、手数料を払ってもベスト。上場している会社が選ばれているので自分で選ぶ必要が無い、安定して高配当を得られるので、始めやすい。長く積み立てれば、資産を大きく増やせる可能性あり。

  • S&P/NZX 50(NZXに上場する上位50銘柄)
  • NZX 10 Index(NZXに上場する上位10銘柄)
  • S&P/NZX Real Estate Select Index(不動産投資インデックス)

証券会社によっても異なるが、アジアパシフィックや豪州トップ20、先進国や新興国の企業などをファンドにしたものからを選ぶこともできるので、各会社のウェブサイトをじっくりと見て口座を開くようにしよう。

※ Index:市場の値動きを示す指数のこと。

参照:New Zealand Exchange(https://www.nzx.com


投資初心者向けの若年層にも分かりやすく説明している「Sharesies」。SNSなどで宣伝されているので、ご存知の方も多いかもしれない。無理なく始められる「5ドル投資」で、コツコツ購入していく小額投資にトライしてみよう。登録すればアプリからも取引ができるので、手軽に始められる。

マーケットの変動によって元本割れすることもあるが、5年、10年後には資産が大きく増える可能性が高まる。最初は小額から始めて、慣れてきたり、節約して余裕が生まれてきたら、金額を増やすのもいいかもしれない。

人生に必要なものは、勇気と想像力。それと、ほんの少しのお金です(チャールズ・チャップリン)



上記一覧表の銀行や証券会社に口座を開いて、株の取引を始めることになる。意外と盲点になるのが手数料。仮に100ドルしか買わないのに60ドルの手数料を支払って、60%の手数料を支払うことにならないように、各会社の手数料は重要なチェック項目。

自分のしていることに楽しみを見出すことができなければ、めったに成功することはない
(デール・カーネギー)


<投資する金融商品を選ぶ>

この国の株式市場は、国内を代表する企業が上場している株式市場の「NZX Main Board(NZSX) 」や債権市場の「NZX Debt Market(NZDX)」、NZ国内の大手企業、フォンテラの株主専用市場「Fonterra Shareholders Market(FSM)」、インデックスの「S&P / NZX Indices」などがある。


一度に大金をつぎ込むと、損失も大きくなり、投資ではなくて投機になってしまう恐れがあるので注意が必要。投資は、企業の成長にお金を投じるもの。企業が生み出す優れた新商品やサービスなどで世の中がよくなり、経済もまわり、そして利益が還元されます。ゲームやギャンブルではないので、正しく理解して楽しく、老後の資産を増やす道具として、活用していただきたい。

この記事は、ニュージーランドのビジネス系無料雑誌「KIWI TIME Vol.113(2019年8月号)」に掲載されたものです。

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