不動産のイロハ(続編02)

先月号で特集した「不動産のイロハ」-買い替えて住み替える選択に引き続き、複数の住宅を購入して住むという選択、そのまま住み続けるという選択についてまとめてみたものである。


複数の住宅を購入して住むという選択&そのまま住み続けるという選択

自宅を活用して、資金調達

自宅はあるけど、手持ちの現金が少ない、老後の生活資金や住居の住み替えにも、まとまったお金が必要になってくる。このような「お金問題」を考える上で、銀行融資の借り換えや信託(トラスト)などに関心を持つ方、とにかく早く返済したいと考える読者の方も多いと思う。そこで、住宅ローンの実情に詳しいNZHLのユウコさんに返済手段について伺った。


1軒目購入の重要性 & 持ち家を使って、経済的豊かさを手に入れる方法

• 家は資産であるという考え方。車にお金をかけるより、家にお金をかける方が賢い(車の価値は下がる一方‼︎)

・Cashの価値は下がるが、家の価値は上がる(NZの歴史から)

• デポジット無しで、2軒目の購入が可能(Rental Incomeでローンを返済)

➡キャピタルゲイン後に2軒目を売却、自宅のローンを完済

➡老後の収入

➡保険の代わり


例> Aさんのサラリーは$5,000、貯金は$50,000、住宅ローンの借り入れは$400,000(30年、5.5%p.a.)

<銀行で借り入れた場合>
住宅ローン総返済額 $919,271
金利5.5% 返済額月毎に$2,272 x 360回 = $817,616(利息$417,616+借入額$400,000)

上記の左表のように、銀行から借り入れた一般的な場合、預金や給与などの収入は資産に入り、利息を受け取れます。住宅ローンの借り入れは負債となり、金利で計算され、利子とともに決められた日に返済することになります(資産と負債が別々の考え方)。

右表のように、住宅ローンを扱う会社(例としてNZHL)の場合、資産と負債を1つの枠内で考えます。住宅ローンの口座に5万ドルの貯金が入ると、金利対象となる金額は相殺され、40万ドルに対しての金利で計算されます。給与や貯金に対しての利息は得られませんが、抑えた金利分を元金返済に充てることができます。

Equityは、お家の自己資産の部分を指します。

例えば、50万ドルの家に40万ドルのローンがある場合、10万ドルは自己資産になりますので、Equityは20%(10万ドル)になります。ホームローンが終わればEquityは100%、つまり全てがあなたの資産になります。

このEquityを上げるには、ローンの返済で自己資産部分を増やすのと、Capital Gain(家の価値の上昇)との2つがあります。


Equityを使って2軒目、3軒目(もちろんそれ以降も)の購入

ご存知の通り、不動産の購入にはデポジットが必要ですが、お持ちの家を使って、デポジット無しで2軒目、3軒目の購入が可能な場合もございます。

今お持ちの家がご自宅の場合、最低20%のEquityが必要です(投資物件の場合は30%)。

例として、25万ドルで購入したご自宅で既にローンを完済していて、現在50万ドルの価値があるとしましたら、Equityは100%、つまり50万ドルの資産を持っていることになります。ご自宅には20%、10万ドルのEquityを残す必要がありますが、ご自宅を担保に入れることによって、残りの40万ドルをデポジットとして2軒目を100%ローンで購入する事が可能になります。2軒目は投資物件になりますので、30%のデポジットで40万ドルのデポジットから計算しますと、$1.33Mまで借りれるという事になります。

ご自宅にまだローンが残っている場合でも、同じ計算方式で2軒目を100%ローンで購入が可能になります(もちろん、人それぞれの状況で出来ない場合もございます)。

当然「返済能力」が伴わなければなりませんが、投資物件の場合は、Rentという新たな収入が発生しますので、ローンの返済に充てることが可能です。ここが最初の一軒を持っていると有利な点です。


また、投資物件の場合はInterest Onlyと言って、金利のみの支払いで元金の返済が無しというローンを組む事も可能です(こちらはNZHLの場合は5年、その後は延長の申請で見直しが必要になります)。

Interest Onlyの魅力は2つあります。

 1つ目は月々の支払いが少なくて済むので、ご自宅のローンがまだ残っている方は、ご自宅のローンの返済に、より多くを注ぐことが可能になります。投資物件はビジネスになりますので、金利はビジネスコストに出来ます。ですので、まずはご自宅のローンを優先的に返済するのが賢い方法です。

2つ目は、Capital Gainを目的に投資物件を購入される方の元金の返済は、売却の際に一気に出来ますので、金利だけのInterest Onlyで最低限のコストで回し、数年後に売却し、利益を得ることが出来ます。

引用:Yuko Dempster(NZHL-MT Eden)


私の個人的なお勧めは、

投資物件を3、4件以上お持ちでしたら、Capital Gain目的で購入し、数年後の売却の利益で残りの家のローンを一気に下げるのもいいと思いますが、2軒以下の場合でしたら、リタイア前までにローンを完済して、その後のRentが老後の収入になるように準備する事です。

通常のローンは70歳までに返済が終わるよう、40歳以上になりますと30年ローンが組みにくくなります。例えば50歳の方でしたら、20年ローンになり、その分毎月の支払い額が高くなります。投資物件のいいところは、投資物件そのものにRentというIncomeがありますので、借り手の年齢に関わらず、30年のローンが組める事です。
このように1軒お持ちである事で、その先がとても楽になります。可能でしたら、まずは最初の1軒を頑張ってお持ちになると宜しいかと思います。


♢Yuko Dempster:

Business Owner / Consultant

NZHL – Mt. Eden

288 Great South Road, Greenlane, Auckland

Mob:022 318 0049

E-mail:yuko.dempster@nzhomeloans.co.nz

コラム:お役立ち!ニュージーランド 住宅ローンのイロハ(https://nzdaisuki.com/column/housing-loan-abc


前々号から今号までの3回に分けて「住宅」に関連した内容、賃貸か購入か、購入後に売却するのか、オークションの流れとは、そして早く返済するための方法などの特集をお届けしたが、タイミングや住まいの選び方に正解はない。現在の家族構成やライフスタイル、そして将来的にどこの場所に住んで生活するのかなどをイメージし、不動産会社やモゲージブローカー、ローン会社など専門家からのアドバイスを受けつつ、理想の住まいを手に入れていただきたい。

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