南半球の冬が始まりました。今年は2019年6月22日~9月23日まで(日本では6月22日が夏至、冬至は12月22日です)。Universal Timeではなく、NZ時間、日本時間での日程です。
ニュージーランドと日本。こちらでは冬至なのに日本は夏至かと考えると、改めてすごい差がある地に住んでいるのだと感じませんか。
Winter Solsticeは、1年で最も日照時間が短い日。日本の言い伝えでは、冬至になるこの日は1年で1番早く日が沈む日、死に1番近い日などの意味があったそうで、無病息災、災いが起きないよう、柚子のお風呂に浸かったり、かぼちゃを食べていたそうです。
他国では、冬至を過ぎると日が早く昇ることから「運気が上昇する」、「一陽来復」の意味で冬至から春に向けて運気が好転するとも言われていたようです。
この時期になると、ニュージーランドでは「June Solstice」という呼び方やPleiades(プレアデス星団)が見え始め新年の意味でもある「Matariki」、真冬のクリスマスを祝う「Mid-Winter Christmas」など、家族向けのイベントやレストランでのスペシャルメニュー、各地で開催されるマーケットなど、冬をお祝いするイベントが盛りだくさんです。ぜひ、イベントをチェックして、この国ならではの冬を楽しみませんか。
【二十四節気】
日本には1年を24分割し、それぞれに季節を表す言葉をつけた二十四節気という呼び方があり、冬至は22番目になります。
春:立春(りっしゅん)、雨水(うすい)、啓蟄(けいちつ)、春分(しゅんぶん)、清明(せいめい)、穀雨(こくう)、
夏:立夏(りっか)、小満(しょうまん)、芒種(ぼうしゅ)、夏至(げし)、小暑(しょうしょ)、大暑(たいしょ)、
秋:立秋(りっしゅう)、処暑(しょしょ)、白露(はくろ)、秋分(しゅうぶん)、寒露(かんろ)、霜降(そうこう)、
冬:立冬(りっとう)、小雪(しょうせつ)、大雪(たいせつ)、冬至(とうじ)、小寒(しょうかん)、大寒(たいかん)
夏至:1年で最も日照時間が長い日
冬至:1年で最も日照時間が短い日
春分と秋分:昼と夜の日照時間が等しい日
冬の味覚
南瓜や小豆は栄養価が高く、冬に備えて風邪をひかないようにと食べる冬至の定番メニュー。南瓜は切らずにそのまま置いておけば、冬を越せるほど保存がきく野菜で「長生き」の意味も。この異なる具材を別々に煮ることを、いとこ煮と呼びます。具材を「銘々(めいめい)に煮る」「追々(おいおい)に煮る」、姪と甥が1つの料理を作り上げることから、いとこ(従兄弟)煮と言われているそうです。
卵に牛乳かクリームを入れて煮立たせ、大人用にはブランデーやラム酒のような洋酒を入れ、子ども用には洋酒を入れずに砂糖を少し加えていただく、冬の定番飲み物。日本でも風邪のひき始めに「卵酒」を飲んだりしますよね。卵酒の甘めバージョンです。少量でもお酒なので、くれぐれも飲み過ぎないように、心も体も温まる冬の飲み物で、寒い夜を楽しんでください。
この記事は、ニュージーランドのビジネス系無料雑誌「KIWI TIME Vol.112(2019年7月号)」に掲載されたものです。