2020年問題コラム2回目の今回は、大学入試制度改革の詳細についてお話しします。
目標はグローバル化や様々な社会情勢の変化に対応できる、「自ら課題を見出し、周囲と協力して解決できる力」をもつ人材育成です。そのため2020年以降の入試も従来の知識・技能重視から、「思考力・判断力・表現力も重視」する方向に変更されます。
具体的な変更は以下の通りです。
- センター試験が、国語と数学に「記述式」を含む大学入学共通テストに変更
- 英語試験では4技能を測定し、民間資格・検定試験も併用
(2023年からは民間資格・検定試験に一本化)
- 個別大学試験では、「多面的・総合的評価」を導入
(調査書=学校活動・小論文・面接・志望理由書なども重視)
- 国立大学でもAO入試を3割まで増やすことを目指す
この入試制度の影響を受けるのは、2002年4月以降に生まれた子供たちです。今後は知識が多いだけではなく、それを使って考え、表現できる力が求められます。また、大学になぜ行くのか、そこで何を学ぶのかについても真剣に考える必要が出てきます。この動きは、帰国子女受験にも影響を及ぼすでしょう。
次回は、この入試に対応する力を育てる新教育制度の中身について解説します。
Taku Yamaguchi:TIES.JNZ代表。NZ教育コンサルタント。 元名門進学教室塾講師として御三家中や最難関国公私立高に多数の 合格者を輩出も、受験教育に疑問を持つ。 子供の理想教育を求めてNZに教育移住し、 現地在住生用のTerra寺子屋塾を開塾。 塾天にて国際バカロレア対策や帰国子女向けの指導を実施。 現在オークランド在住。
Mail : ties.jnz@gmail.com
Phone : 027 513 3430
この記事は、ニュージーランドの日本語フリーペーパー「KIWI TIME Vol.94(2018年1月号)」に掲載されたものです。