MortalEngines:日本語原題『移動都市』

モータル・エンジン

Mortal Engines:日本語原題『移動都市』

最近、終末ものに興味津々の中学生の息子が熱心に読み耽っていた、英国人作家フィリップ・リーヴ原作のSFファンタジー小説「モータル・エンジン(Mortal Engines。大規模な戦争や自然災害、爆発的に流行する疫病、その他超越的な事象によって、文明や人類が死に絶える様を描くアポリカプス(Apocalyptic fiction)、或いは文明が死に絶えた後の世界を描くポスト・アポカリプス(Post-apocalyptic fiction)。大作映画では「ブレードランナー」や「マッドマックス」シリーズ、日本の漫画やアニメの「北斗の拳」や「新世紀エヴァンゲリオン」などが挙げられるが、そこに新たな仲間入りをするのが、NZが誇るピーター・ジャクソン製作・脚本の元、映画化された、この「モータル・エンジン」。監督はやはりNZ人のクリスチャン・リヴァース、主要撮影もNZとなれば、これは観ない訳にはいかない。

舞台は、『60分戦争(sixty minute war)』により、文明が荒廃した未来世界。そこでは、人々は地上を這う巨大な移動都市に住み、他の都市を喰うことによって、資源を奪いながら生活している。襲われ吸収された都市は、ガット(腸)と呼ばれる都市の最下層部で分解・リサイクルされる運命にあり、その住人は奴隷として労働を強いられる。

母の仇を果たすがために巨大な移動都市・ロンドンに潜入した主人公の少女、ヘスター・ショウは、そこで出会った青年トムと共に、街を率いる強欲な主導者と、彼らに反発し今一度地上に戻ろうとするレジスタンスとの壮大な戦闘に身を投じていく。

原作「モータル・エンジン」は、4作からなる“Hungry City Chronicles(移動都市シリーズ)の第一作。今後もますます目が離せない。

この記事は、ニュージーランドの日本語フリーペーパー「KIWI TIME Vol.105(2018年12月号)」に掲載されたものです。

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