日本語学科学位コースの二年生、メラニーさんの記事です。私が日本語を教え始めた当初、カタカナの言葉は、英語を母国語とする学習者に分かりやすいものだと、勝手に思い込んでいたのを思い出しました。
“日本人は、日常生活の中でよく外来語を使います。私の学校で英語を勉強している日本人学生11人を対象に、「フリーサイズ、ベビーカー、コインランドリー、クーラー、キーホルダー、シール、ガードマン、クレーム、テイクアウト」という9個のカタカナ言葉について、本当の日本語の表現を知っているか、調べました。半分以上答えられた人は二人しかいませんでした。どうして外来語を使うのか聞いたら、「生まれた時から使っていて違和感がない」、「外来語の方が ‘新しい’、 ‘かっこいい’というイメイージがある」という意見がありました。また、「外国で、英語だと思って使ったら、実はスペイン語で、恥ずかしかった」という話もありましたが、一方で、「例えば、‘バーゲン’と’セール’は日本語と英語の意味がほとんど同じだから、便利な時もある」という意見もありました。日本語を勉強している私達にとって、外来語は英語のように聞こえますが、意味が違う時と同じ時があるので、とても混乱します”
横山高広:セントラルクィーンズランド大学(オーストラリア)日本語教員養成学科主任等を経て、2015年より現ARAクライストチャーチ工科大学日本語教育プログラム上席講師。クィーンズランド工科大学教育学部博士課程修了。教育学博士 (PhD)。専門は、第二言語習得、教員養成。
この記事は、ニュージーランドの日本語フリーペーパー「KIWI TIME Vol.98(2018年5月号)」に掲載されたものです。