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ブレードランナー 2049

あのカルト的人気を誇る映画の続編。ついに来た!! 独断で今年1番観たい作品。数多ある続編の中で、なんと35年の時を経て「ブレードランナー 2049(Blade Runner 2049)」が銀幕に登場。

今作では、巨匠リドリー・スコットは製作総指揮にまわり、カナダの新鋭ドゥニ・ヴィルヌーヴが監督に大抜擢された。前作「ブレードランナー(Blade Runner)」は、フィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?(Do Androids Dream of Electric Sheep?) 」が原作。皮肉にも、ディック自身は「ブレードランナー」が上映され、この小説が脚光を浴びた1982年に53歳の若さでこの世を去っているが。

2019年、長く続いた戦争と環境破壊で廃墟と化した地球。生き残った者たちは、安住の地を求めて異星を目指す。人間たちの移住先である異星で、過酷で危険を伴う宇宙開拓の奴隷労働に従事しているのがレプリカントと呼ばれる人造人間だった。人間そっくりに作られたレプリカントは、寿命が4年と短いが、いつしか感情を持ち始め、人間の奴隷という立場を嫌い始める。そんな折、男女4名のレプリカントが地球に逃亡した。そして、ハリソン・フォード演じるブレードランナーのリック・デッカードが、多額の懸賞金のために「レプリカント狩り」を引き受けた。いつの日か、電気羊ではなく、稀少な本物の動物をペットにするという淡い期待を抱いて。

それから30年後、2049年。ライアン・ゴズリング演じる、ロサンゼルス警察局の新人ブレードランナーのKは、世界を震撼させる新たな危機に直面する。Kは、協力を仰ぐべく、30年間行方不明になっているかつてのブレードランナー、リック・デッカードを探しに旅に出る。新旧ブレードランナーと、世界転覆を企むレプリカントの対決の行方は如何や。35年ぶりにリック・デッカードを演じるハリソン・フォードのいぶし銀のようなブレードランナーぶりも見もの。余談になるが、恋人を殺害した容疑で世間を賑わせていた南アフリカのパラリンピック金メダリスト、オスカー・ピストリウスの異名は「ブレードランナー」。しかし、映画のブレードランナーはたいして走らず、レプリカントが殺人的な速さで走りまくるのがとても印象的。

この記事は、ニュージーランドの日本語フリーペーパー「KIWI TIME Vol.91201710月号)」に掲載されたものです。

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