ピーター・ジャクソン監督の「ロード・オブ・ザ・リング（The Lord of the Rings）」、「ホビット（The Hobbit）」三部作で再び世界的なブームを巻き起こした伝説のイギリス人作家J・R・R・トールキン。「指輪物語」の名前ぐらいは知っていても、日本人には意外と知られていない、若き日のトールキンを描いた伝記映画「トールキン 旅のはじまり（Tolkien）」。トールキンの壮大で幻想的な世界は一体どうのようにして生まれたのか。
オレンジ自由国（現南アフリカ共和国の一部）で父親を亡くし、祖国イギリスに戻ったトールキンは、母親の影響で物語への造詣を深めていくが、弱冠12歳で母親をも亡くし孤児となる。その後、後見人となったモーガン神父の支援の元、名門校キング・エドワード高校に入学し、在学中に3人の仲間との固い友情を結び、そして、運命の女性エディス・ブラットとの生涯を賭けた恋を経験する。オックスフォード大学に進学した後も、3人の仲間との友情を育みながら、モーガン神父との約束を忠実に守り21歳まで待ったトールキンは、エディスに想いを告げやがて結ばれるのだが、
そのすべてを第1次世界大戦が引き裂いていく・・
イギリス軍に従軍したトールキンたちは、第1次世界大戦最大の会戦、ソンムの戦いに臨み、イギリス・フランス連合国軍と、ドイツの同盟国軍両軍合わせて100万人以上の尊い命が戦場に散った。イギリス軍だけでも40万人以上、その中には、トールキンの大切な仲間たちも。
トールキン演じるのは「X-MEN」シリーズのイギリス人俳優ニコラス・ホルト。あの眼差し、ヒュー・グラントと共演した「アバウト・ア・ボーイ」の男の子と言われると、あっと思われるかもしれない。
