働く場所の在り方

決められた「就業時間が無い」「席が無い」「年齢での上下関係が無い」。日本の多くの企業では「働き方改革」を推進して、出産休暇(配偶者の出産休暇)や育児短時間休暇、看護や介護休暇、フレキシブル・ワーク(短縮勤務・在宅勤務)などを取り入れるようになってきている。ではこの国、ニュージーランドで働く場合はどうだろうか。働く場所の在り方・最新事情をお届けします。


政府の方針について

◇ニュージーランド

2018年3月26日、NZ準備銀行の発表によると、ロバートソンNZ財務相(Finance Minister Grant Robertson)とオアNZ準備銀行新総裁(Reserve Bank Governor Adrian Orr)は、新たな政策目標協定(PTA:Policy Targets Agreement)に署名した。新PTAでは、政策目標である物価の安定(インフレ率を1-3%に維持)に加え、新たに「持続可能な雇用の最大化」を責務に加える改正案を示し、オア氏がRBNZ総裁に就任する同月27日から施行された。

下記は、法律で雇用主と従業員に適用される最低雇用権と義務の一部につき、その概要が紹介されている。最低賃金や休憩に関する権利、年次休暇、病気休暇、忌引や育児休暇など、有給で休暇をとることができる権利があるが、その中にも下記の権利が示されている。

“フレキシブルタイム制

すべての従業員は、就業時間や就業日、就業場所の変更を申請できる法律上の権利があります。雇用主はこうした申請を考慮し、特定の理由がない限り拒否してはなりません“

被雇用主は、働く場所や働く時間、働く日の変更を雇用主に求めることができます。また雇用主は、公正にその要請を検討しなければいけない。

参考:Employment New Zealand(www.employment.govt.nz

日本語:(https://www.employment.govt.nz/assets/Uploads/tools-and-resources/publications/minimum-employment-rights-and-responsibilities-japanese-translation.pdf

◇日本

2018年6月29日、参院本議会で「働き方改革(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案)」が可決成立、2019年4月より施行される。

“「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」などの状況に直面しています。「働き方改革」は、この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。”

出典:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html


◆フレキシブルワークとは?

勤務時間や曜日、場所を変えて働くことを指す。単に時間や場所を変更するだけでなく、雇用主として「開始と終了時間」「作業効率」など進捗状況を管理しながら、仕事が終わるように導くことが重要なポイント。個人は、社内や社外において異なる生活環境やニーズを持っており、働き方を変えることでどのような影響をもたらすのか。

◆フレックスタイム制

◇コアタイムとフレックスタイム

◇コアタイム:必ず就業する時間帯のことを指す。例えば、午前10時から午後2時までをコアタイムとした場合、その時間内に業務の遂行やミーティング、取引先との打ち合わせなどの時間を確保する。

◇フレックスタイム:被雇用者の選択により、労働することができる時間帯を指す。例えば、子どもが寝てしまった後、午後8時から午後10時まで事務作業する。

◇勤務体制の変更に関しては、必ず書面にて行うこと◇

◇雇用主は、要請に対して1ヶ月以内に書面で検討し、対応しなければいけない

◆フレキシブルワークを取り入れた際の利点とは?

メリット:生産性の向上、効率性の向上、通勤時間の削減、各地での人材確保が可能など

デメリット:コミュニケーションの低下、スタッフ間の公平差、技術の問題など

解消方法:雇用主または指導者は、業務目標を設定、進捗状況の管理、フィードバックを行いながら、成功に導かせる。インターネットや人工知能(AI)などのデジタルな部分を活用していく。

※日本では、テレワーク(会社以外の場所で働く)やリモートワーク(在籍する会社に出社せず、自宅やレンタルオフィスなど、会社から離れた場所で業務を遂行する勤務形態)、サテライトオフィス(本拠から離れた所に設置されたオフィス)と呼ぶことも。


先進企業が活用している、貸会議室や支店用オフィスサービスをご紹介。

レンタルオフィスの

サーブコープ(SERVCORP)

◆種類(高速で安全な無料Wi-Fi、コーヒー・紅茶が無料)

◇レンタルオフィス(家具、IT完備の個室レンタルオフィス)

◇バーチャルオフィス(1日3時間まで世界中のコワーキングスペースが無料、月3日間までご契約都市以外の個室オフィスが無料)

◇コワーキングスペース(利用者同士が交流できる共有ワークスペース。自由席もしくは固定席を利用。)

◇メンバーシップ(世界各地のコワーキングラウンジ、役員会議室、会議室、デイオフィスを会員価格で利用可。無料特典有)

◇貸会議室(世界各地にある有名オフィスビルの会議室、役員会議室、デイ・オフィス、そして最先端のミーティング設備(什器・備品や、ビデオ会議・電話会議機能などのIT設備を完備)の利用が可能。

サーブコープ(SERVCORP):1978年、現CEOのアルフ・モーフォレッジによりオーストラリア・シドニーにて創業。1999年には、オーストラリア証券取引所に上場。世界最高水準のサービス付きレンタルオフィス、バーチャルオフィス、会議室を提供。22カ国53都市に160以上の拠点を展開しており、ワン・ワールドトレードセンター85階(ニューヨーク)、丸の内トラストタワー本館20階(東京)、ヒルトンプラザウェストオフィスタワー18階・19階(大阪)、リーンデンホールビルディング30階(ロンドン)、第2インターナショナルファイナンスセンター19階(香港)、エティハドタワー36階(アブダビ)、マリーナベイファイナンシャルセンター39階(シンガポール)といった各都市を代表するランドマークにも拠点を構えている。

ニュージーランドにはオークランドとウェリントンに、隣国のオーストラリアはシドニー、メルボルン、ブリスベン、パース、キャンベラ、アデレード、ホバート、日本は東京、横浜、大阪、名古屋、福岡に拠点があり、各地での利用が可能。

協力:SERVCORP(http://www.servcorp.co.nz/en/

◇その他のレンタルオフィス・会議室

◇リージャス(https://www.regus.co.nz/

◇ジェネレーター(https://generatornz.com

◇シェアスペース(https://www.sharedspace.co.nz/listings.html


ビジネス規模の大小に関わらず、パートナーやクライアントとのコミュニケーションは必須。プロジェクトが複雑になればなるほど、電話やチャットだけでのやり取りでは限度があります。例えばSkype。手軽にビデオチャットを行えるのが無料アプリであるSkypeのいいところ。しかしビジネス環境で使用するには無料版では…。どうせコストをかけるなら、マルチメディア機能を添えた、高画質で速い有料版やZOOMの導入を検討してみるのも一考かもしれません。

◆バーチャル会議の進化版、ZOOMの場合

手軽に設定、高画質・高音質テレビ会議をすぐに開始できるのが魅力

◇サービスの種類

  • テレビ会議とチャット(Zoom Meeting&Chat)

スムーズで高画質なテレビ会議とチャットが、いつでもどこからでも可能に。OUtlook,Gmail, or iCalからも設定ができる。

  • バーチャル会議室(Zoom for the Conference Room)

Conference Connectorを使用すれば、既存のテレビシステムをそのまま残して、Zoomの機能を生かすことも可能。Zoom for Touchを使えば、タッチ機能があるスクリーンなら、テレビ会議中にスクリーンが白板に早変わり。不使用時のテレビスクリーンは電子看板や、スケジュール管理にも使用できる。

  • マルチメディア電話システム(Zoom Voice)

通話だけでなく、アプリでビデオ通話やテレビ会議に簡単アクセス。

  • ウェビナー=ウェブセミナー(Zoom Video Webinars)

100個のビデオカメラと1000名の参加者とを繋ぐことが可能なウェブセミナーシステム。

◆ZOOM vs SKYPE

BATTLE1:費用

Skype for Businessでは、Plan1では$2/月(ベーシック)、Plan2では$5.50/月(高画質テレビ会議やPCシエアリングなど)。Zoomの内容は Plan2に近いが、有料プランは$14.99/月から。その上、もしMicrosoft Office 365を既に購入している場合は、Skip for Businessに加入していることになる。

BATTLE2:機能

テレビ会議にこだわるのであれば、断然Zoomがそれに特化したシステム作りになっている。特にスモールビジネスで、大人数のテレビ会議よりもone-on-oneの対面チャットでことが済むことが多いならば、Skypeで十分だろう。

BATTLE3:サポート体制

周知の通り、設定や通話で問題があったとしても、Skypeは「自分で何とかする」もの。一方、Zoomではきめ細やかなサポートがあり、それが価格に現れているのであろう。


自宅で働く事ができるのは、時間を自由にできる、とても魅力的な働き方。でも注意しておきたいのが「時間の管理」。目の前で怒る人がいなくてダラダラと動画を見ながら作業、あっという間に時間が過ぎてしまうなんてことも…。そうならない為にも、仕事とプライベートの区別が曖昧にならないように「自らをマネジメントする事」が必須。これまでのキャリアや今後のビジョン、市場ニーズも踏まえつつ、自分が生かせる稼ぎ方があるか考えて見よう。

◆フレキシブルワークとは違う、自宅の好きな時に、好きな場所で働く、自分で稼ぐ。厳しい環境の中で、働き始めたきっかけや進め方を聞きました。

出産を機に退職、お子さんの写真を撮っているうちにカメラに興味を持ったAさん。「以前勤務していた時に、ポスター用の写真を購入したことがありました。1枚100ドル前後で、驚いたのを覚えています。子どもが寝ている時にウェブサイトを何気なく見ていたら、そのサイトは、画像の購入だけでなく販売もできると知って、すぐに登録しました」雑誌やウェブサイトの広告などでも画像を購入して使用することが多く、需要度は高い。「画像を選んでもらえるように、構図を考えてから撮影しています。最初は、子どもが遊ぶ姿や家族で食べるシーンなどを何度も撮影して、撮影方法などの書き込みも読んで勉強しました」1年ほどで、今の収入に落ち着いたそうだ。

フルタイムで勤務しながら、副業として校正や執筆の仕事を請け負うBさん。「実は、雑誌の編集者になりたかったんです。でも生きていくには仕事をして収入を得ていかないといけないので、全然違う職種に就いて、そのままフルタイムで働いています。週末の土日に集中して校正や執筆を行い、仕事が終わった平日に再度チェックしてから納品、という形で、ストレス無くすすめています」。仲介サイトにオンライン登録、発注があったら納品日などを確認しあい、作業を開始しているという。「なりたかった仕事に関わっているからこそ、今の仕事にも張り合いがでます。仕事は英語環境、副業は日本語環境というのも満足しています」。副業に関しては、勤務先の契約書に記載、確定申告も別途で行っているそうだ。

この記事は、ニュージーランドの日本語フリーペーパー「KIWI TIME Vol.106(2019年1月号)」に掲載されたものです。

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