厄介なのは、何も知らないことではない

Aki Yamasaki:NZ Visa Partner Limited (www.nzvisapartner.com

“厄介なのは、何も知らないことではない。実際は知らないのに、知っていると思い込んでいることだ(マーク・トウェイン)”

これは誰しも少なからず経験することなのかもしれません。

最近、31年間不法滞在していたサモア人女性に 移民保護裁判所で永住権を発給する判決が下されました。「良いアドバイスを受けていたら、事態は早急に解決していたでしょう」とは、その女性談。 もし、きちんとしたアドバイスを受けて、永住権取得者である夫のサポートで永住権を取得していれば、拘留されて、家族のいない母国に強制送還させられるかもしれない恐怖を味わわずに済んだでしょうし、 弁護士に 高いお金を払って法廷で闘う必要もなかったでしょう。

移民アドバイザーを使うメリットは、「時間の節約」という点があると思います。なぜならば、書類を精査した上で、ビザを提出するからです。 現在、エッセンシャルスキルズ就労ビザ(ESV)の審査時間 は最大約90日、パートナー就労ビザは、最大約4か月、そして、パートナー永住権は、最大約11か月、技術移民永住ビザに関しては、最大約15か月を要するそうです(2018年6月8日現在)。  ビザを自分自身で申請した場合、書類の不備や説明不足、記入ミス等で審査に遅れが生じることなども多々起こるようです。 その上、PPIレターが発行された場合、事実に基づいて提出時に説明した情報との整合性があるよう、審査官が納得するように説明しなければビザは発給されません。

先日、5年ビザを含むESVが3件立て続けにクライアント様に発給されましたが、全て提出してから1か月以内のスピード審査でした。早く発給されればされるほど、気分が落ち着くのは言うまでもありません。

現労働党政権下では、大幅に移民ポリシーが変更される可能性があります。オークランド中央局で約50%の高い却下率を記録したことのあるジョブオファー保持者向けポストスタディー就労ビザの廃止、大学院在学者(レベル8と9)のパートナーのオープンビザ発給が制限される一方、学位以上のレベル7以上のコース修了者には、3年のオープンビザを出すなどの提案が出されています。ますます今後の移民局の発表に目が離せません。

この記事は、ニュージーランドの日本語フリーペーパー「KIWI TIME Vol.100(2018年7月号)」に掲載されたものです。
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